さて、前回の続きです。
先手に▲61角と打たれた局面ですが、ここでの対応が難しく、また悩むことになりました。
社団戦4_4

第一感は△21香や△35桂と2筋を狙う手でしたが、▲43角成ともたれられるのを妙に気にしてしまいました。また、△35桂は▲同角と取られるのも気にしてしまいました。ただ、どちらも相手からしたら指しにくそうな手なので、気にしないほうがよかったかもしれません。

実戦は考えがまとめ切れないまま、△66桂と打ちましたが、はっきり言って感触の悪い手でした。
58の金を取ってもたいした使い道は見えず、先手玉の逃げ道も広げてしまいます。

案の定悪い予感は的中、先手からノータイムで▲71金と打たれ、悪くなったと感じました。71金自体見落としていたので気持ち的にも萎えました。
こうなったら仕方ない。苦し紛れですが△58桂成~△62金打と受けて粘ることになりました。
社団戦4_5

しかし、先手もここで具体的に優勢にする手は難しいようです。▲72金△同金に▲71金から千日手という選択もあったかもしれません。
実戦の▲76桂でも自信なかったですが、△25香に▲48玉がどうだったか。
一見味の良さそうな早逃げですが、下図の△45桂で好転したような気がしました。手順に57への逃げ道をふさげたのが大きいです。
社団戦4_6

以下、▲84桂△同玉▲76金△99飛▲88銀△29飛成と進んで、先手の投了となりました。
▲88銀はうっかりだと思いますが、確かに他の手も難しい状況で、▲48玉△45桂を境に急転直下、こちらの勝ちになっていたかもしれません。
社団戦4_7


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ということで、強豪相手に望外の勝利。勝った直後は、信じられない気持ちでした。
昨年のぼろ負けした将棋より、自分比では成長できたような気がしました。
これによりチームも4-3勝ち(チームとしては初勝利)でしたので、喜びもひとしおでした。

それにしても、記事を書くのはなかなか大変ですね…
1局分書くのに、毎回2時間以上かかってしまいます。

次の更新はn日後(0≦n≦20)です。気長にお待ちください…